このサイトでいう「移動体」は人だけに限っていません。車や自転車の移動の軌跡も対象としています。ただし、GPSロガーを使用するという前提があることから、飛行機や船舶等、電子機器の使用を禁止されている場合の移動体は含めません。
一般的には、人の移動を調査することを「プローブパーソン調査」と呼んでいます。自動車の場合は「プローブカー調査」、自転車の場合は「プローブバイシクル調査」と、移動体の名称によって調査の名称が変わる傾向にあります。このサイトでは、これらの名称を使用しています。
また、バスの運行状況を知るための「バスプローブ調査」、救急車や自治体が所有する車の使用状況を知るための「公用車プローブ調査」、人が街をどのように回遊しているかを知るための「来街者プローブ調査」等のように、特定の移動体を対象にした調査もよく見受けられます。
一方で、全ての移動には人が関係していることから「移動=人の移動」という概念もあります。人間が移動体を操作したり運転したりしない限り、その移動体は移動できない、というわけです。そこでよく問題とされるのが個人情報です。
プローブ調査で得られるデータ(プローブ・データ)には、直接個人を特定できる情報は含まれていません。プローブ・データは、時刻と緯度と経度の基本三項目が任意の時間間隔で記録されたもので、誰が、という項目は含まれないのが通常です。
大抵のプローブ調査では、プローブ・データの収集に併せて、その移動体の属性(人の場合は性別、年齢、居住地など、車の場合は車種、年式など)を、プローブ・データと紐付け(リンク)するための調査が付帯されます。この付帯調査は、質問紙に記入するアンケート方式、または被験者本人への聴き取りによるヒヤリング方式で実施されています。移動体の属性とプローブ調査で得られるデータとをリンクすることで、どんな移動体がどんな交通行動を起こしたのかを把握できる、というわけです。
ただし、プローブ調査とそれに付帯する属性調査は、素行調査のように特定の個人の行動を把握することを目的にして実施することはありません。