このサイトでいう「プローブ調査」とは、GPSロガー等を用いて移動体の軌跡を収集することを指しています。また、GPSロガー等の機器を「プローブ機器」、プローブ機器で収集した移動体の軌跡データを「プローブ・データ」と呼んでいます。
"プローブ"とは、英語では"probe"とスペリングします。動詞では「調査する、精査する」、名詞では、医学・医療用語で「さぐり針、試験」、あるいは「摘発調査、精査」などと訳されています。なお、このサイトで扱う「プローブ」は、医学や医療の分野のプローブとは全く関係がありません。学問的な分野では、交通工学や土木工学、都市計画の分野に属しています。
プローブ調査は、「人の手」で実施していた調査を、機械を用いてより精密かつ正確に行えないか、という観点から考案された交通土木分野における比較的新しい調査手法のひとつです。
プローブ・データは、何らかの分析手法を用いることで、その移動体が、どこからどこへ、どのルートをたどって、どのくらいの時間をかけて移動したのかといった、移動体の行動を知ることができます。
過去から現在においても、交通土木分野においては、移動体の行動を知るための調査手法として、質問紙による調査手法(アンケート調査)が用いられています。紙媒体を用いたこの調査手法は、被験者(回答者)の記憶だけを頼りにしているだけに、真の回答(値)を得るには解決すべき課題や問題が多く残されています。
たとえば、今日一日の移動ルートを、白地図の上に正確に描くことができる人はどのくらいいるでしょうか。移動ルートだけでなく、移動を開始した時刻、移動先の住所、到着した時刻、さらに次の移動先・・・等々。また、今日の行動だけなく、昨日、一週間前、一カ月前と過去に遡っても正確に応えられる人はどのくらいいるでしょうか。
プローブ調査は、人の記憶をデータとして記録する、という概念も持ち合わせています。移動データを機械が自動的に収集するプローブ調査は、完璧ではないにせよ、真の値に限りなく近い値を得ることが可能と言われています。もちろん、そのデータを蓄積することによって、過去の移動の状況を容易に知ることも可能です。